KACHIKOMI
TOKA
TOKA
TOKA
世界初の鼻血で感情表現をするガールズイラストを中心にデジタル、アナログ共に製作活動中。独特の色彩感覚とシュールな世界観でコアなファンを増やしている。 福岡三越、福岡大丸、東急ハンズ博多駅などの大型商業施設やギャラリーにて…
TOKAの代表的モチーフである少女と熊が、画面いっぱいに対峙する本作。
セーラー服の少女は、無表情のようでいてどこか挑むような目をしている。その背後に立つのは、ボタンのような目と鋭い歯をもつ巨大な熊。彼女が握るバットの存在は、ただの「かわいさ」に抗う意志を暗示している。
背景と熊の体に流れるマーブル模様は、単なる装飾ではなく、感情の渦や衝動の象徴だ。
整った制服の青と、熊の原色がぶつかることで、理性と本能、社会と個人のせめぎ合いが視覚化されている。
その対比は、日本の「セーラー服」という記号的モチーフに新しい意味を与えている。
TOKAは、感情が高まると鼻血を出していた息子の姿から「鼻血による感情表現」を着想した作家だ。
涙の代わりに流れる血は、より命の脈動を感じさせる。
この少女もまた、何かを抑えきれずに立つ存在——静と動、理性と爆発の狭間に生きる現代の象徴である。
国内外の展示を重ね、今年2025年にはパリでも出展。この作品は、彼女が描く“かわいさと狂気の境界線”を最も鮮烈に体現した一枚といえる。
Ayane Oura
大浦 彩音
1994年、長崎生まれ長崎育ち。福岡在住。九州大学 21世紀プログラム卒業九州大学 芸術工学府コンテンツクリエイティブデザインコース 修了大学、大学院では美学と教育学を中心に学び、学芸員資格を取得。現代アートやアートによ…
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