鼻血は希望と繋がる
TOKA
TOKA
TOKA
世界初の鼻血で感情表現をするガールズイラストを中心にデジタル、アナログ共に製作活動中。独特の色彩感覚とシュールな世界観でコアなファンを増やしている。 福岡三越、福岡大丸、東急ハンズ博多駅などの大型商業施設やギャラリーにて…
TOKAの作品の中でも、この一枚は“感情の爆発”をもっともダイナミックに描いたものだ。
セーラー服の少女は空中に浮かび上がり、伸ばした手の先から鮮烈な赤が弧を描く。これは血であり、同時に心そのものの軌跡でもある。
作家が一貫して扱う「鼻血による感情表現」は、ここでは痛みではなく、生命力の象徴として描かれている。
背景には、花々や柔らかな雲、そしてポップな色面が広がる。
その明るさは、少女の内側から溢れ出る衝動と対照をなす。赤い飛沫が描く曲線は、葛藤の中にある美しさ——制御できない感情が生む一瞬の輝きを映し出している。
TOKAがこだわるセーラー服というモチーフは、日本的な記号でありながら、ここでは“個”を解き放つための装いとなっている。
福岡を拠点に国内外で活動する彼女が描く少女たちは、かわいさと痛み、現実と夢の狭間を軽やかに舞う。
この作品もまた、「感情とは何か」を問いかける、色彩と衝動の詩である。
Ayane Oura
大浦 彩音
1994年、長崎生まれ長崎育ち。福岡在住。九州大学 21世紀プログラム卒業九州大学 芸術工学府コンテンツクリエイティブデザインコース 修了大学、大学院では美学と教育学を中心に学び、学芸員資格を取得。現代アートやアートによ…
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