本作《あむスタイル》は、作者の愛犬であるボストンテリアの「あむ」の日常における一瞬の表情を、愛情とウィットに満ちたタッチで切り取った作品である。ピンクの背景とターコイズブルーの線画という大胆な色彩設計は、対象の可愛らしさを強調すると同時に、ポップアート的なユーモアを醸し出している。
作品に描かれているのは、おやつを前にして満面の笑みを浮かべる「あむ」の姿。普段は少し不貞腐れたような表情の持ち主だというあむが、「食欲」というシンプルな喜びによって一変する様子は、人間にも通じる純粋なリアクションである。水玉模様の洋服や、舌を見せて笑う構図からは、特別な存在であるあむに宿るキャラクター性や、飼い主との深い関係性までもが垣間見える。
この作品は、ペットと暮らす何気ない瞬間の中にある「物語」を見逃さず、軽快かつスタイリッシュに表現している。
近日公開
10歳の作品。両親の携帯を借りてメモ帳機能を活用し指で描いている。スマートフォンの画角をそのまま利用した縦長の長方形が、そのまま水深の表現に活かされていることが特徴的。背景の鮮やかなグラデーションは、海にも空にも見え、海の生き物たちを一層幻想的に魅せている。
クリオネには胸にハート型が描かれており、作者は「クリオネには何だか心があるような気がした」と話す。本作は、クリオネが自由に泳ぐ様子、また表情あるメンダコなど興味の赴くままに描かれている。
10歳の持つ「かわいい」世界観を、両親のスマホという小さなデジタル世界のキャンバスで表現した、現代の子供のクリエイティブである。
10歳の作品。両親の携帯を借りてメモ帳機能を活用し指で描いている。スマートフォンの画角をそのまま利用した縦長の長方形が、そのまま水深の表現に活かされていることが特徴的。背景の鮮やかなグラデーションは、海にも空にも見え、海の生き物たちを一層幻想的に魅せている。
クリオネには胸にハート型が描かれており、作者は「クリオネには何だか心があるような気がした」と話す。本作は、互いに見つめあうクリオネや、表情のあるメンダコが親子や兄弟のような大きさ違いでえがかれており、愛情のようなものもうかがえる。
また背景はあたたかなグラデーションで彩られ幸福な空気が満ちている。
10歳の持つ「かわいい」世界観を、両親のスマホという小さなデジタル世界のキャンバスで表現した、現代の子供のクリエイティブである。
10歳の作品。両親の携帯を借りてメモ帳機能を活用し指で描いている。スマートフォンの画角をそのまま利用した縦長の長方形が、そのまま水深の表現に活かされていることが特徴的。
本作クラゲの艶を色で効果的に表現してあり、またクラゲの足(口腕)はカラフルに太い線細い線で彩られており優美な曲線を楽しめる。背景は水彩のような濃淡で表現され、波やクラゲの揺らめきを感じさせる。
Kurageの文字も子供らしく、本人の関心が詰まった作品である。
TOKAの代表的モチーフである少女と熊が、画面いっぱいに対峙する本作。
セーラー服の少女は、無表情のようでいてどこか挑むような目をしている。その背後に立つのは、ボタンのような目と鋭い歯をもつ巨大な熊。彼女が握るバットの存在は、ただの「かわいさ」に抗う意志を暗示している。
背景と熊の体に流れるマーブル模様は、単なる装飾ではなく、感情の渦や衝動の象徴だ。
整った制服の青と、熊の原色がぶつかることで、理性と本能、社会と個人のせめぎ合いが視覚化されている。
その対比は、日本の「セーラー服」という記号的モチーフに新しい意味を与えている。
TOKAは、感情が高まると鼻血を出していた息子の姿から「鼻血による感情表現」を着想した作家だ。
涙の代わりに流れる血は、より命の脈動を感じさせる。
この少女もまた、何かを抑えきれずに立つ存在——静と動、理性と爆発の狭間に生きる現代の象徴である。
国内外の展示を重ね、今年2025年にはパリでも出展。この作品は、彼女が描く“かわいさと狂気の境界線”を最も鮮烈に体現した一枚といえる。
TOKAの作品の中でも、この一枚は“感情の爆発”をもっともダイナミックに描いたものだ。
セーラー服の少女は空中に浮かび上がり、伸ばした手の先から鮮烈な赤が弧を描く。これは血であり、同時に心そのものの軌跡でもある。
作家が一貫して扱う「鼻血による感情表現」は、ここでは痛みではなく、生命力の象徴として描かれている。
背景には、花々や柔らかな雲、そしてポップな色面が広がる。
その明るさは、少女の内側から溢れ出る衝動と対照をなす。赤い飛沫が描く曲線は、葛藤の中にある美しさ——制御できない感情が生む一瞬の輝きを映し出している。
TOKAがこだわるセーラー服というモチーフは、日本的な記号でありながら、ここでは“個”を解き放つための装いとなっている。
福岡を拠点に国内外で活動する彼女が描く少女たちは、かわいさと痛み、現実と夢の狭間を軽やかに舞う。
この作品もまた、「感情とは何か」を問いかける、色彩と衝動の詩である。
愛犬ボストンテリアのあむを、遊び心満載で描いた1枚。本作《ビリビリドック あむ》は、雷が大の苦手のボストンテリア「あむ」の恐怖と個性を、ユーモラスかつポップに描き出している。背景を覆う鮮やかな黄色と、目に走る稲妻のモチーフは、雷への恐怖が極限に達した瞬間のあむの「らんらんとした眼差し」を象徴的に表現している。
ユルくも洗練された線のタッチと、グラフィック的な色彩の対比は、愛犬の一瞬の心理を捉えると同時に、見る者に不思議な親近感を呼び起こす。本作は、ペットと人との間に生まれる感情の共鳴、そして「かわいさ」と「こわさ」が同居する小さなドラマを、軽やかに愛情たっぷりの眼差しで記録している。